雨戸で防音は可能か
窓の外に「雨戸」をつけると防音に効果はあるか?と時折お問い合わせをいただきます。
雨戸は主に窓ガラスの保護や防犯、遮熱・遮光・視線カット等に活躍します。しかし、残念ながら防音効果はあまり高くはありません。
音を遮るためには、「重く厚いもので遮断する」か、「密閉された空間(空気層)を設ける」というような手段が有効です。しかし、雨戸は耐候性を重視するために軽量化した鋼板やアルミなどを使用していますので、音を遮る厚みや重量はありません。また雨戸と窓の間には密閉性がないため、雨戸の隙間から出入りする音を遮断することができません。
雨戸の種類もいろいろありますが、例えば断熱性を高めるために鋼板の中にウレタンを注入したタイプ(Danパネル雨戸/LIXIL)があります。しかしこれも遮音性は-5db前後になります。また遮光レベルを調整できるルーバー雨戸などは光を取り込むための隙間が多いので、音はその隙間から入ってきます。雨戸は、防音の観点からは「無いよりはあった方が良い」という程のレベルに留まります。
窓の防音をお考えでしたら、騒音を窓の外で防ごうとするよりも、室内側で防ぐ方が容易です。たとえば「内窓」を設置すると、窓に密閉された空気層を作ることができ、また重く厚いもの=ガラスを設置できますので、お困りの騒音に対して高い効果を得られる可能性があります。ぜひこの機会に内窓をご検討ください。
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