内窓は、様々なガラスを選んで入れることができます。そのガラスによって、機能や性能が変わります。
(関連記事:内窓のギモン~内窓ってなに?【こんな人におすすめ!ガラスで性能が変わるってどういう事?】)
このページでは、ペアガラスについてご案内します。窓の断熱をするならまずはペアガラスの内窓をご検討ください。
そもそもペアガラスとはどんなもの?
ペアガラスは、2枚のガラスの間に中空層を設け、中に気体を入れて周りを封着材で密閉したガラスです。
ペアガラスはほとんどがこの図の形をしています。中空層に乾燥空気を入れたり、アルゴンガスと呼ばれる熱伝導率の低い(熱を伝えづらい)ガスを入れたりします。このガラスに挟まれた中空層が、室内の断熱性を高めてくれるのです。
ガラスメーカーは色々な厚みのペアガラスを多数作っていますが、内窓に関して言えば、内窓に入れることのできるペアガラスは厚みが決まっており、18mm厚までとなっています。一般的な18mm厚のペアガラスは、3mmガラス+空気層12mm+3mmガラスというガラス編成です。室内側も室外側も同じ厚みのガラスを使用する場合が多いですが、ガラスの厚みを内外でそれぞれ変えた「異厚ペアガラス」というものもあります。これは断熱用途に加え、防音の目的でも使用されます。
実際の見た目はこんな感じです。ガラスとガラスの間に、スペーサーと呼ばれる小さな穴の空いた金属が挟まっています。この下に、ペアガラスの内部を乾燥した状態に保ち、内部結露を防ぐための吸湿剤が入っています。
ペアガラスは「複層ガラス」とも呼ばれます。ガラスとガラスの間に中空層があるものはすべて複層ガラスで、ガラスが2枚でできているのでペアガラスと呼ばれるのです。
内窓に使われるペアガラスは大きく3種類
①透明3mmガラスを2枚使ったペアガラス「透明(ノーマル)ペアガラス」
②透明3mmガラスとLow-E加工が施された3mmガラスのLow-Eペアガラス
Low-Eとは、Low Emissivity(ロー・エミシビティー)の略記号で『低放射』という意味です。
Low-Eペアガラスとは、ガラスの内側の表面に特殊金属膜をコーティングしたガラスを使用したペアガラスのことです。その金属膜が「放射」と呼ばれる熱の移動を防ぐため、冬は暖房で暖めた室内の熱を逃がしにくく、外の冷気を室内に伝えづらくして窓辺の冷え冷え感を減らしてくれます。夏なら外の熱の侵入を防ぎ、冷房の効きをより良くしてくれます。
Low-E加工は片面吹付けなので、表に出た状態だと擦れて削れてしまったりするため必ずペアガラスの内側に加工してあり、触ることはできません。
遮熱高断熱ペアと高断熱ペアの違い
この2つは、Low-E加工が室内側と室外側のどちらに施されているかという違いです。遮熱高断熱ペアは、室外側のガラスにLow-E加工がされており、外からの日射しを防ぎます。高断熱ペアは、室内側のガラスにLow-E加工されていて、室内の暖かさを逃しません。ガラスとしてはその加工が内か外かの違いだけなので、お値段はどちらも同じです。使い方としては、西日や夏の日射しが強すぎるという窓には「遮熱高断熱ペア」を、日当たりの少ない北側の窓や、ぽかぽかした日当たりを遮りたくない窓には「高断熱ペア」の設置がオススメです。
③高断熱ペアガラスの中空層にアルゴンガスを封入した「アルゴンガス入り高断熱ペアガラス」
この3種類があり、①~③の順にそれぞれ断熱能力がアップしていきます。
それぞれの性能比較
下記のグラフでペアガラス各種の断熱性能を表しています。
Low-Eペアとノーマルペアとの断熱性能の違いは約2倍!さらにそれよりも高性能なガラスがアルゴンガス入り高断熱ペアです。暖房効果を高め、快適な室内環境にします。
左側の複層構造(ペア)ガラスグループの断熱性能は、一枚板ガラスのグループと比べると圧倒的な性能差があります。
複層構造(ペア)ガラスグループのガラスの中では、アルゴンガス入りのLow-Eペアガラスが最も断熱性能が良いものになります。
「一番良いものがほしい」というご希望のお客様にはこのアルゴンガス入りのものを是非オススメしますので別途お問い合わせ下さい。
ペアガラスの詳しいデータや価格比較についてはこちらをご覧ください。
ペアガラスの品質保証
ペアガラスには、メーカーの品質保証がついています。
詳しくは下記のリンクをご確認下さい。
リクシルの定める「複層ガラス(ペアガラス)の品質保証」について